日本人と結婚した外国人の配偶者の次のステップ
日本人と結婚して簡易帰化する場合の動機書の書き方を紹介する女性行政書士の画像。
日本人と国際結婚した外国人配偶者は、配偶者ビザを取得して日本で生活します。
結婚ビザでの生活がある程度の期間、継続すると永住ビザや日本国籍を取得する事が可能になります。
永住ビザの場合は結婚生活が3年以上続き、1年以上、継続して日本に滞在していればチャンスが発生します。
対する帰化は二通りの条件があります。
・日本に3年以上継続して滞在実績+日本人と結婚していること。
・日本人と結婚して3年以上経過+1年以上、継続して日本に住所を有する。
上記の条件が適用されるのは、在留資格「日本人の配偶者等」の資格者だけではありません。
配偶者ビザを持っていなくても、結婚手続きをして日本人と法律婚している事実があれば大丈夫です。
日本人と国際結婚した外国籍の配偶者の帰化の条件は当サイトの別ページでご紹介しております。
詳しい内容はこちらからどうぞ。
帰化の動機所の見本
まずは帰化の動機書の見本をご紹介します。
この様な文書を法務局に提出します。
帰化の動機書の例文の画像。
文章自体はA4用紙で1枚分程度のボリュームです。
文字量は600字から800字ほどです。
原稿用紙で言うと、1枚半から2枚分程度ですね。
帰化の動機書の書き方
日本人の配偶者等の資格を持つ外国人が帰化する場合の動機書のルールを説明する行政書士のイラスト。
ここから動機書の書き方をご紹介します。
箇条書きにするとこんな感じです。
・15歳未満は記入不要
・日本語で書くこと
・PCやワープロはダメで必ず手書き
・黒のインク(万年筆)か黒ボールペン
・修正は二重線を引く
・内容はどうして帰化したいのかを中心に
15歳未満は書かなくてもOKです。
15歳未満の子供と特別永住者は動機書の提出を免除されます。
それ以外の人は全員書く必要があります。
注意点は法務局の審査中に15歳未満の子供が、誕生日を迎えて15歳になった場合です。
この時は法務局から、15歳になった方の動機書の提出を求められます。
また面接も受ける必要があります。
14歳前後の子供と一緒に帰化する場合は、申請するタイミングが大事ですね。
動機書は日本語で書く
日本人になるための抱負を作文にする為、動機書は日本語で書く必要があります。
母国語で書いて、翻訳文を添付しても法務局で受理されません。
文章はひらがな、カタカナ、漢字のどれを使っても大丈夫です。
日本語の自筆を要求する理由は、申請人の日本語能力を確認するためです。
一定以上の日本語のスキルがないと、文書を書くことは難しいです。
日本語で一番難しいのは「話す」ことではなく、「書く」ことです。
手書きで記入する
帰化申請書の中で動機書だけは、自分の手で書くことを要求されています。
日本語能力を見る事も有るのでしょうけども、その人となりを手書きの文字から判断する為でしょうかね。
字が下手でも大丈夫です。
字の上手下手は審査に直接関係は有りません。
アドバイスをするならば・・・
文字はゆっくりと丁寧に書くことをお勧めします。
乱雑で書き殴ったような文字は、法務局の担当官に良い印象を与えません。
(就職の履歴書などでも言えますが)
黒のインク(万年筆)か黒ボールペン
動機書は専用の用紙に黒の万年筆かボールペンと指定されています。
消しゴムで書き直しが利く鉛筆やシャープペンは使用不可です。
ボールペンでも消せるインクを使用している物もダメですのでご注意ください。
修正は二重線を引く
万が一間違えたときは、間違えた部分に二重線を引きます。
その後に修正した文書を書き続けます。
修正液や修正テープを使うことは出来ません。
ここでアドバイスです。
文字を間違えた場合は、二重線で修正するのではなく、新しい用紙に一から書き直すことをお勧めします。
修正箇所がある文書は美しくありません。
文書の終わりかけで間違うと、すごく大変ですが、書き直しが良いと思います。
私も履歴書などで何枚も書き直した経験がありますが、滅茶苦茶疲れました。
しかし修正箇所が分かる形で提出して、万が一の事を考えると・・・
手間が掛かりますけども、最初から書き直しました。
内容はどうして帰化したいのかを中心に
帰化の動機書で求められる文書は、日本人になる抱負ですね。
箇条書きにすると
・なぜ帰化したいのか?
・来日の動機(日本人と結婚したから等)
・日本の生活の感想
・母国に対する感情
・社会貢献について
この様な内容をA4用紙1枚にまとめていきます。
コツはポイントを絞って、サクッとコンパクトな文書にすることです。
600字から800字程度なので、想像以上に書ける内容が少ないです。
文面の考え方
動機書に書く内容の考え方を紹介する女性行政書士のイラスト。
最後に動機書の文面について。
ポイントは下記のとおりです。
・見本や例文は、参考程度に
・いきなり用紙に書き始めないこと
・書く材料を集める
・集めた材料を選んで並べる
・書き始める
見本や例文は参考程度に使う
帰化の解説書やインターネットには、帰化の動機書の例文が色々あります。
当サイトでも例文をご紹介しています。
動機書を書く上で、見本をコピペすることはお勧めしません。
見本はあくまでも見本に過ぎません。
見本は良くも悪くも、個性を消した内容になります。
帰化に至るまでの道筋は、人それぞれです。
無理やり見本に合わせて書こうとすると、不自然な作文になります。
例文は参考程度に利用してくださいね。
動機書は名文を書く必要はありません。
法務局の担当官に帰化の動機を知ってもらうための文書です。
いきなり用紙に書き始めないこと
作文が得意な人は少ないと思います。
文章を書くのが苦手な人は、真っ白な紙にいきなりペンを走らせてしまいます。
(昔の私もいきなり文書を書き始めて、何も書けない状態で唸っていました。)
作文のコツは文面をある程度決まってから書くことです。
ぶっつけ本番だと、文書が短くなりすぎたり、逆に長くなりすぎたりします。
書く材料を集める
文面を決める前に、作文に書ける材料を集めるところからスタートします。
やり方は過去→現在→未来の順番に材料を集めていきます。
過去
・いつ日本に来たのか
・いつ結婚したか
・出会いは?
・結婚した理由
現在
・どうして帰化したいのか
・どのように生計を立てているのか
・何処で暮らしているのか
・税金や年金の支払い漏れはないか
・家族は仲が良いか
未来
・日本人になったら何をしたいか?
・日本社会に定着している様子
・母国の国籍に戻る意思がないか
大体、この様な内容をピックアップして行けば良いと思います。
要は帰化の要件を満たしていますよと作文でアピールすることですね。
集めた材料を選らぶ
先ほどの過程で、作文を作るための材料が集まったと思います。
次はこの中から、実際に使う内容を選んでいきます。
選んだ後に書く順番を決めます。
基本的には枠線の中身を中心に選びます。
・結婚した日時と配偶者の名前
・結婚生活について
・日本社会への感想
・日本人として生きていくこと
帰化の7要件を満たしていることをアピールすることが重要です。
実際に書き始める
材料を集め、記入する順番が決まったら。
次は下書きを始めます。
下書きはPCでもOKです。
下書きが完成したら、その文章を見ながら申請用紙に書き写していきます。
以上が動機書の書き方でした。
ここまでお読み頂き、ありがとうございます。