配偶者ビザの在留期間の基準【結婚ビザ】始めてのお客さま専用電話番号

配偶者ビザの在留期間の基準【結婚ビザ】

 

日本で暮らす外国人にとって在留期間の長短は非常に重要です。

配偶者ビザの在留期間の基準【結婚ビザ】配偶者ビザの在留期間
在留期間にはルールがあることを女性行政書士が紹介するイラスト。

 

この記事は配偶者ビザの在留期間についてお話します。
日本で生活する外国人にとって、ビザの期間は非常に重要な意味を持ちます。

 

在留期間が短いと日本での生活設計も難しくなります。

 

例えば就労ビザで1年の期間だと、来年はどうなるか分からない不安を抱えます。
会社としても次回の更新が分からないと、任せられる仕事の内容も変わってきます。

 

結婚ビザでも同様のことが言えるでしょう。

在留期間が半年や1年しかなければ、日本での暮らしや将来に展望が見えなくなってしまいます。

 

家を購入するにせよ、子供を作るにせよ、在留期間が短く不安定だと住宅ローンを組むのにも躊躇します。
万が一ビザが不許可だと、子供の教育はどうするのかという問題に直面します。

 

ビザが短くて不安定な状況は、誰しも不安を抱えながら日本で生活することになります。
また長さによっては何年経っても永住ビザにトライすることが出来ません。

 

最初の配偶者ビザは1年しか出ないです。

配偶者ビザの在留期間の基準【結婚ビザ】配偶者ビザと在留期間
在留資格「日本人の配偶者等」の在留期間の特徴を行政書士が説明するイラスト。

 

出入国在留管理局の方針では、初めて結婚ビザを取得する場合、在留期間は1年になることが圧倒的です。
ほかの在留資格(就労や留学など)で長年日本に滞在する方でも1年です。

 

在留資格変更許可申請(ビザの変更)や在留資格認定証明書交付申請(外国からの呼び寄せ)の書類だけでは、夫婦の結婚の真実性や継続性を見抜くことは不可能です。

 

だから最初の1年は様子見なのだと思われます。

 

本当に技能結婚ではないか?
結婚生活は安定して行えるのか?

 

これらをチェックするためのお試し期間的なのが1年だと思います。

 

 

5年の就労ビザなどを持っている人だと、1年に逆戻りを敬遠して配偶者ビザに変更しない人も居られます。


 

 

関連記事:就労ビザから配偶者ビザへの変更

 

 

何年結婚生活をしても1年しかビザを貰えないケースも

お試し期間の1年を超えて、ビザの更新をしても次の在留資格も1年だった。

 

その次も1年しか貰えないケースが少なからずあります。
当人たちは、何も悪いことはしていないのに・・・

 

しかしながら1年になるのは何か理由があります。

 

入管局から結婚生活に疑問を持っているか?
在留カードや住所変更の届け出を期限以内に行っていなかった。
年金や税金を払い忘れがあった・・・

 

在留期間は更新ごとに長くなりません。

配偶者ビザの期限は半年、1年、3年、5年の4種類があります。
普通に考えると最初に1年を貰ったら、次回は3年でその次は5年と順番に長いビザを貰えそうな気がします。

 

しかしビザ更新回数と在留期間の長さは一致しません。

 

在留期間の長さを決める基準があり、それに従ってマニュアル的に決めています。

 

基準を満たなければ、何回更新しても1年のままです。
逆にいうと基準さえ満たせば、3年以上の在留期間が許可されること。

 

入管局には内部審査基準があります。

配偶者ビザの在留期間を決定する運用方針は入国・在留審査要領があります。

 

入国審査官がビザの審査で使用する法務省・出入国在留管理庁が作成するマニュアルです。
これは一般公開されておらず書店や図書館では見ることが出来ません。

 

当事務所は一部ではありますが、入国・在留審査要領を所有しております。
ここに結婚ビザの在留期間の長さを決める基準が掲載されています。

 

ここから内部審査基準を参考に在留期間の基準をご紹介します。
順番は最長の5年から3年、1年、半年です。

 

5年の在留期間の基準

配偶者ビザの在留期間の基準【結婚ビザ】配偶者ビザで5年の在留期間が許可される基準
結婚ビザで5年の資格がもらえる条件を女性行政書士が説明する画像。

 

基準は5項目あります。

 

①申請人が入管法上の届け出義務を果たしていること。
 (在留カードの届け出や離婚した場合に配偶者変更の届け出など)

 

②各種の公的義務を果たしている。

 

③学齢期の子供がいる場合は、子供を小学校や中学校などにキチンと通学させている。

 

④主たる生計維持者が納税義務を履行している。
(滞納や納付遅れがないこと)

 

⑤家族構成や婚姻期間等の状況から、婚姻と配偶者の身分に基づく生活の継続が見込まれる。
(結婚後の同居生活が3年以上あること)

 

 

5年を取得するには、在留カードや納税の義務や締め切りをシッカリと守り、結婚生活に問題なしと思われることが必要ですね。
簡単そうで難しい基準です、届け出義務1日でも遅れたら5年は取れないことになりますからね。


 

在留カードの届け出義務に関する情報はこちらから。

 

関連記事:配偶者ビザと在留カードの届け出義務。

 

 

また3年以上の同居を続ける部分を見ても、入管局が夫婦は同居することが審査で重く見ていることがよく分かります。

 

3年の在留期間の基準

配偶者ビザの在留期間の基準【結婚ビザ】配偶者ビザで3年の在留期間が許可される基準
在留資格・日本人の配偶者等で3年の期間が許可される基準を紹介するイラスト。

 

次は3年ですね。

 

① 前回が5年のビザだった外国人で、更新時に5年の基準のうち①から④のどれかが該当しなかった。
② 家族状況や婚姻状況を見て、婚姻と配偶者の身分に基づく生活の継続が見込まれる。
③ 5年と1年と半年の条件に該当しない者。

 

配偶者ビザが3年になるケースは3つあります。
一つは5年のビザが3年にランクダウンしたケース。

 

5年貰っていた人が、納税や在留カードの手続きが遅れたりなどの公的義務を果たせていないと思われた場合ですね。

 

二つ目は1年から3年にランクアップです。
これは婚姻生活に安定性や真実性を入管から認められた場合です。

 

毎年、入管局がチェックしなくても大丈夫と判断されたケースです。
だけども3年以上の同居実績などがまだ満たせていないので5年ならなかったと。

 

三つ目は3年から3年のままです。
5年の基準は満たせなかったけれども、1年の基準は超えているケースですね。

 

次は5年を目指すか永住ビザにトライするのもアリです。
この場合は納税や年金関係はキッチリしていないと厳しいです。

 

1年の在留期間の基準。

配偶者ビザの在留期間の基準【結婚ビザ】配偶者ビザで1年の在留期間が許可される基準
配偶者ビザで1年の期間しか許可されない場合を紹介する女性行政書士の図解。

 

この辺りから、結婚生活に問題ありと入管局から見られている可能性が大です。

 

① 3年の在留期間を決定されていた者で、5年の基準のうち①から④のどれかが該当しなかった。
② 家族構成、婚姻関係を取り巻く状況から見て、婚姻の真実性や継続性を1年に1度確認する必要がある。
③ 在留状況から見て1年に1度、確認する必要がある。
④ 滞在予定期間が半年以上、1年未満の者。

 

前回は3年だったけど1年のビザになる場合は。
在留カードなどの役所への届け出を忘れていた納税が遅くなった。
公的義務を果たせていないと判断されたケース。

 

婚姻生活に問題ありと判断された場合も1年になります。
例えば配偶者の外泊が多かったり別居している場合。
収入が少なくて生活が厳しそう。

 

夫婦のコミュニケーションがキチンと取れているのか?
などなどの要因から1年に1回は出入国在留管理局がチェックしたいと判断したケースです。

 

最後は全くの初めてさんです。
国際結婚した夫婦の情報が少なすぎて、判断できない状況です。
最初の1回目は1年になりますので、この場合はこれからの生活実績次第では次の更新では3年や5年を狙えます。

 

在留期間が半年の基準

配偶者ビザの在留期間の基準【結婚ビザ】配偶者ビザで6か月の在留期間が許可される基準
婚姻関係の破綻などが原因で結婚ビザが6か月しか下りない状況を説明したイラスト。

 

①離婚調停や離婚訴訟が行われている
②夫婦の一方が離婚意思を示している。
③滞在予定期間が6か月以下。

 

配偶者ビザが半年の場合は、婚姻生活が破綻している、又は破綻寸前な状況です。
破綻寸前だけども、もしかしたら・・・

 

まとめ

日本に暮らす外国人にとって、在留期間の長短は非常に重要な意味合いがあります。
ビザの延長や変更手続きをする場合には、結果がどうなるのか非常にナーバスになります。
ビザの期間を決定する基準があり、今回は内部審査要領をご紹介しました。

 

5年や3年のビザを取得するには、各種の公的義務を果たしつつ、結婚生活に問題がないと認められる必要があります。

 

また3年以上の在留期間を取得できれば、永住権への道が開けます。
永住ビザのハードルは非常に厳しいですが、日本で生活するなら取得したいビザです。
配偶者ビザで5年を目指すことは、永住ビザの対策にもなります。

 

 

 

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