外国方式の国際結婚での注意点。
日本と海外の結婚のルールが異なるので、事前に確認が必要と説明するイラスト。
国際結婚の手続きは国によって全然違います。
結婚とは文化そのものであり、相手の所属する国や文化圏によって千差万別です。
・中国での国際結婚ならば、民政局の婚姻登記所での結婚登記が必要です。
・韓国人との国際結婚の場合は、市役所で婚姻届けを出せば婚姻ができます。
・台湾の場合は戸籍があるので、日本と同じような手続きで結婚できます。
・香港での国際結婚は、結婚登記の前に15日間の公示で反対意見が出ないことが必要です。
・フィリピンの国際結婚は、婚姻許可証から婚前セミナーや儀式としての結婚式などイベントが多くあります。
水色になっている部分をクリックすると、それらの国の国際結婚のやり方のページに飛びます。
国際結婚した夫婦の苗字をどうするか?
日本人同士の結婚だと、婚姻届に統一する氏を記入する欄があります。
しかし外国人と日本人が結婚した場合は、事情が変わります。。
原則的に国際結婚した場合、夫婦別姓となります。
日本は夫婦同姓が原則なので、別姓だと不都合が出る場合もあります。
国際結婚したカップルが名字を同じにするには、市役所に手続きが必要になります。
夫婦同姓にするための手続きは下記の記事に詳しく紹介しております。
関連記事:国際結婚と夫婦の苗字(名字)
外国方式での国際結婚
国際結婚には外国方式と日本方式の2種類のやり方があります。
要は婚約者の母国で結婚するか、日本の市役所で行うかの違いです。
外国方式での国際結婚の場合、日本人が外国人フィアンセの母国にまで出向いて、向こうの役所で手続きします。
日本から出国する間に、市役所や法務局などで必要書類を取り寄せてます。
この時に注意点があります。
婚約者の母国の法律やルールが頻繁に変わることです。
当サイトでもできる限り最新の情報を掲載するように注意を払っていますが、
以前は大丈夫だったのが、明日には通用しなくなることも日常茶飯事です。
日本の市役所や法務局、出入国在留管理局でもすべての国の結婚手続きをフォローは不可能なくらいです。
書類を集める前には必ず相手国の役所に確認が必須です。
外国のルールは頻繁に変わるので事前に相手国に確認が必要と説明する4コマ漫画。
最新の情報を確認しないで書類を集めると・・・
上の4コマ漫画の2コマ目から3コマ目のような状況になる危険性があります。
現地で結婚が出来なくて、日本に戻ってもう一度書類を集めなおすことになります。
外国人婚約者の母国の結婚手続きの最新情報は先方の役所が持っています。
最新情報を知らずにいると
・必要な書類が無い。
・書類は有るけど枚数が足りない。
・外務省と相手国の大使館の認証が必要だった。
・想像以上に時間が掛り(フィリピンなど)、休暇が足りなくなった。
この様なトラブルになる可能性が高いです。
こうなってしまうと、外国の役所や教会などで婚姻を受け付けて貰えなくなってしまいます。
最悪の場合、もう一度日本に帰って書類を集めなおす羽目に陥ります。
物凄い二度手間ですし、お金も数十万単位で飛んでいきます。
外国の役所にどの様にして確認するか?
外国方式の国際結婚を失敗しないために行うことを説明した画像。
画像でご紹介していますが、日本から出国する前に事前に外国の役所に確認する必要があります。
問合わせるといっても、日本の区役所のように気軽には出来ないですね。
方法としては下記の3パターンがあります。
・外国人のパートナーに確認をお願いする。
・パートナーの親族に調査を依頼する。
・日本にある〇〇大使館に電話やメール、直接窓口に出向いて問い合わせる。
この中で一番やりやすく、確実なのが婚約者に外国の役所に問合せしてもらう方法です。
それと並行して、大使館で問合わせると尚良しですね。
答え合わせを兼ねて。
具体的な質問内容
外国の役所に問合わせる内容は下記の4つです。
カップルの状況に合わせて、質問事項が増えます。
・日本人が外国に持参する書類。
基本的には、戸籍謄本と婚姻要件具備証明書(独身証明書)、母国語への翻訳文。
国によっては、戸籍謄本だけではなく除籍謄本や改正原戸籍まで要求されるケース(フィリピン)もあります。
・日本人が用意した書類に認証が必要か?
日本の役所で取得した書類は、そのままでは外国で使えません。
その書類が本当に公的な書類か、向こうに国には判断できないからです。
日本の外務省や駐日〇〇大使館での書類を認証してもらう必要があります。
外務省の認証と大使館の認証があって、初めて向こうの国でも通用する書類になります。
認証手続きですが、国によって扱いが異なります。
外務省の認証だけでよい国もあります。
逆に外務省と大使館の両方の認証がないとダメな国もあります。
中国は日本の外務省と中国大使館の両方の認証が必要です。
翻訳者の情報はどこまで必要か?
原則的に戸籍謄本や独身証明書は、英語や婚約者の母国語に翻訳した文書を求められます。
この時に翻訳した人の情報がどこまで必要かを確認します。
・特に何も要らない。
・住所・氏名が必要。
・翻訳会社の情報。
・翻訳日が必要?
・署名は自筆のものが必要?
先方の国が求める様式になっていないと受理してもらえない可能性があります。
原本提出が出来ない書類がある場合
何らかの事情があり、原本を提出すると二度と入手できないものがあったり、
コピーしか存在しない場合の取り扱いを確認します。
特になければ、この質問は飛ばしてもらっても大丈夫です。
その他の注意点
外国では正式な結婚だけども、日本でNGになり易いケースを紹介した画像。
最後のポイントをご紹介します。
結婚証明書などにスペルミス
外国の婚姻を司る機関に発行してもらった結婚証明書でスペルミスが発生する可能性があります。
証明書に書かれた名前と戸籍やパスポートに記載された名前が違うというケースです。
日本の役所では名前を間違えることは考えられないですが、(あればニュースになるくらいです。)
外国によっては、鷹揚な国だと日本人の名前や配偶者や向こうの親族の名前が間違っていることは珍しい話ではありません。
この場合、日本の市役所や日本大使館で婚姻届けを受理してもらえないケースがあります。
スペルが違うイコール別人となって、書類不備になってしまいます。
配偶者ビザを取る前段階で、躓いてしまいます。
こうなると、もう一度外国の役所に掛け合って修正してもらうなどの手段を講じる必要があります。
外国から発行された書類は、目を皿のようにしてスペルを確認しましょう。
可能な限り法律婚を行う。
相手の国によっては、法律婚・届出婚以外に家族婚や宗教婚が認められた国があります。
日本で一緒に暮らすための在留資格を取得の観点から見ると、相手の国の民法や家族法で定められた方法で結婚することをお勧めします。
結婚式や婚姻届の証人は可能なら日本人を加える
日本では婚姻届けに20歳以上の成人の証人が二人必要です。
多くの外国でも結婚の際には成人の証人や立会人が必要になってきます。
大抵は外国人婚約者の両親や友人になってもらうケースが多いです。
中には日本人の両親も一緒に来ているケースもあります。
(暇そうな人に声を掛けて証人になってもらったというツワモノもいましたが・・・)
可能であれば証人の中に日本人を加えておくと、保険になることがあります。
大抵の場合は外国人だけでも、問題はないのですが。
ビザ取得の際に、何等かの不備が見つかって審査が不利な状況になったときに、日本人の証人の存在が威力を発揮します。
間に日本人が入っているだけでも結婚の信ぴょう性がアップします。
日本人の証人が見つからない場合は、
立会人や証人になって頂いた方の氏名や連絡先、婚約者との関係明記した書類を作っておくと良いでしょう。