国際結婚後の夫婦の苗字(名字)は結婚前のままです。

国際結婚後に夫婦の苗字(名字)を変更する方法国際結婚は夫婦別姓
国際結婚の原則は夫婦別姓になることを紹介した行政書士のイラスト。

 

結婚後の名字を同姓にするか?

国際結婚したカップルには悩みが付きません。
悩みの一つに結婚後の苗字があります。
国際結婚した後の名字が夫婦別姓になっていることです。

 

日本人同士の結婚の場合、ほぼ自動的に男性の氏を使うことになります。
女性の名字を使うこともありますが、かなりレア(全体の4%程度)です。

 

日本人が結婚すると親の戸籍から抜けて新しい戸籍が編製されます。
戸籍の筆頭者の氏が夫婦の名字となるわけです。

 

国際結婚の場合

外国人と日本人のカップルが結婚した場合は事情が変わります。
何もしなければ結婚後も両者とも、結婚前の名字のままです。

 

例を挙げると。
ベトナム人女性と日本人男性のカップルを想定しました。
女性の名前はベトナムでポピュラーな名前にしています。

 

結婚前
彼氏:田中一之輔さん。
彼女:ホア・グエンさん。

 

結婚後の名前と名字。

 

夫:田中一之輔さん。
妻:ホア・グエンさん。

 

夫婦ともに結婚前と同じフルネームになっています。

 

国際結婚の夫婦の名字が別々になる理由

外国人には日本の戸籍が存在しないことが原因です。
日本人配偶者は親の戸籍から抜けて新しい戸籍になります。
そして日本人配偶者の元の名字(旧姓)のまま筆頭者になります。

 

元の名字で筆頭者になっているので、氏が結婚前と変化がありません。

 

結婚した外国人は戸籍上はどうなるのかと言いますと。
戸籍の身分事項欄に記載されています。
だからパッと見た戸籍は結婚しているようには見えません。

 

 

実際は下まで読むとスグ分かりますけども。


 

国際結婚は合法的な夫婦別姓となります。

最近では日本でも職場などでは、女性が結婚前の名字を使うなど夫婦別姓をしている事があります。
そういう人たちにとっては、国際結婚カップルの夫婦別姓が羨ましいと思うのかもしれませんね。

 

日本では日本人同士では夫婦別姓は認められておりません。
根拠は民法750条にて結婚した夫婦は同姓になることが義務付けられているからです。
最近では国際的にも問題があると言われていますが、夫婦別姓が認められるのは当面は先の話になりそうですね。

 

夫婦同姓のニーズはかなり強くあります。

国際結婚の場合、夫婦同姓の需要は少なくありません。
外国人の名字のままだと、日常生活上で不便を感じることが少なくありません。

 

聞いた話ですと、病院で外国の名前を呼ばれると周囲から奇異の目で見られることがあるとか。
または戸籍上、子供の名前の問題などもあります。

 

別コンテンツに国際結婚後に生まれた子供に関する記事がございます。
ご興味がありましたら、こちらの記事もご覧ください。

 

 

関連記事:国際結婚した後の子供の名前や国籍について。

 

 

結婚後に配偶者の名字を変更する方法。

国際結婚後に夫婦の苗字(名字)を変更する方法国際結婚で名字を変更する方法
国際結婚したカップルが名字を変更するに必要な手続きを説明するイラスト。

 

結婚後に名字を変更することが可能です。
(国際結婚の場合、別姓だと不便なこともありますので)
変更方法は外国人配偶者の性別によって異なります。

 

・外国人の苗字に統一する・・・外国人配偶者への氏への変更届。
・日本人の苗字に統一・・・通称名の登録。

 

あとは外国人配偶者が日本国籍を取得する(帰化)した時にも名字と名前の変更が可能になります。

 

外国人配偶者への氏への変更届

国際結婚のカップルで、妻が日本人、夫が外国人の場合に用いられる方法です。

 

結婚後6か月以内に市役所・区役所に外国人配偶者への氏への変更届を提出することで、名字を変更することが可能になります。
大阪市では「外国人との婚姻による氏の変更届」と呼ばれています。

 

参考サイト:大阪市の外国人との変更届に関する内容。

 

 

https://www.city.osaka.lg.jp/shimin/page/0000369793.html

 

 

参考までに大阪市で生活をする国際結婚夫婦が苗字を変更する場合に必要な手続きを紹介したサイトを掲載いたします。
大阪市以外にお住いの方は居住地を管轄する市区町村役場のウェブサイトをご参照ください。

 

結婚後に外国人との婚姻による氏の変更届を提出すると。

 

提出前
夫:チャーリー・アボット
妻:山田茄菜美

 

提出後
夫:チャーリー・アボット
妻:アボット・茄菜美

 

このように外国人のダーリンの名字が山田→アボットに変更されます。
変更届の注意点はミドルネームは除外されてしまうことです。

 

戸籍上も山田茄菜美→アボット・茄菜美さんに変更されています。
将来的に生まれてきた子供の名字も山田ではなく、外国人の名字に統一されることになります。

 

結婚後6か月を超えてしまうと。

国際結婚後に夫婦の苗字(名字)を変更する方法国際結婚と名字
半年以内に手続きをしないと変更が大変になることを女性行政書士が紹介しているイラスト。

 

半年までなら、市役所に届を提出するだけで簡単に変えることが出来ました。
しかし6か月を超えると、家庭裁判所に氏の変更を申し立てる必要があります。

 

日本人が名字や名前を変えるのと同様の要件を求められ難易度が跳ね上がります。
実務的には婚姻届とほぼ同時に提出するのが出し忘れのリスクも無いのでベストかと思います。

 

結婚前に名字をどうするのかを二人で、よく話し合ってくださいね。

 

離婚した場合

変更届を出した夫婦が離婚した場合、変更した名字は変わりません。

 

チャーリー・アボットさんと離婚したアボット・茄菜美さんは、山田茄菜美に戻ることが無く。
離婚後もアボット・茄菜美さんのままです。

 

旧姓の山田に戻したい場合は、離婚後3か月以内に区役所に変更届を提出すれば元の名字に戻せます。

 

外国人配偶者が女性の場合は通称名を活用する。

国際結婚後に夫婦の苗字(名字)を変更する方法国際結婚と通称名
外国人配偶者が女性の場合、同姓にするには通称名を使う必要があることを紹介したイラスト。

 

次のケースは日本人夫と外国人妻です。
外国人配偶者の女性が日本人夫の名字を使う方法です。
例を挙げると

 

夫:田中一之輔さん。
妻:ホア・グエンさん。

 

通称名を使うことで

 

夫:田中一之輔さん。
妻:田中ホアさん。

 

グエンさん→田中さんに変更することが可能です。

 

「外国人との婚姻による氏の変更届」の違いは、本名はホア・グエンさんのままです。

 

通称名(通名・通称)とは

通称名とは本名以外で法的効力を持つ名前のことを指します。
外国籍の方が日本国内で使う日本名です。
外国人は通称名で銀行口座を作ったりすることが可能になります。

 

通称名の効力は日本国内だけですので、海外旅行を行く際に飛行機に搭乗する時は通称名ではなく本名で予約が必要になります。

 

通称名と言うと在日韓国人・朝鮮人の方をイメージされることが多いですが、在日の方以外の外国人でも通称名を使うことが可能です。

 

通称名の登録方法

国際結婚後に夫婦の苗字(名字)を変更する方法国際結婚と通称名
通称名を決める際の注意点をご紹介した女性行政書士のイラスト。

 

通称名(通名)が法的に名前として通用させるには住民票に記載されている必要があります。
逆に言うと住民票に登録された通称名以外で、銀行口座や携帯電話を契約したりすることが出来ません。

 

大阪市の例で行きますと。
「大阪市住民基本台帳事務処理要領」と呼ばれる規則に通称名の登録方法が記載されています。

 

そこの50P前後に通称名の取扱い規則の件があります。
外国人が通称名を住民票に登録したい場合は、「通称の記載申出」という書類を区役所に提出することになります。
提出時に通称名が載っている身分証明書(学生証・社員証)などが必要になります。
通称名が社会生活上、日常的に用いられていることを証明しないと大阪市から許可が下りないようになっています。

 

ちなみに大阪市住民基本台帳事務処理要領には、
本人の意思で作成した書類では、立証資料としては重要視されない旨のことが書かれています。
本人の意思で作成した書類とは、通称名宛で来た郵便物などが該当します。

 

書類の記載事項には

・通称名として記載を求める呼称
・氏名
・生年月日
・性別
・住所、連絡先
・通称として記載を求める呼称が住居関係の公証のために住民票に記載される事が必要であると認められる理由

 

住所氏名だけでなく、通称名を住民票に登録する理由を書く必要があります。

 

保険証の通称名表記

大阪市のホームページを見ていると、性同一障害の方は保険証を通称名で表示することが可能とありました。
しかしながら外国籍の方は対象外みたいです。

 

保険証の表面に通称名を記載して、裏面に戸籍上の本名を記載するとあります。
性別欄には「裏面記載」とだけ書かれて、性別は表面には記載されません。

 

通称名は原則的に変更できません。

通称名と言うと簡単に変更できるイメージがあります。
しかし現在では通称名は原則的に変更できないようになっています。
外国人女性が通称名で名前を変更する際には、日本人配偶者の夫とよく話し合う必要があります。

 

平成25年の11月25日に総務省自治局外国人住民基本台帳室長通知と呼ばれる通達にて、通称名の変更が禁止されるようになりました。
この通知を機に通名の取扱いが非常に厳しくなってしまいました。

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